一級建築士製図のエスキスで要点記述のキーワードを出す

手順(8) 条件整理(記述のキーワード)

このページでは、エスキスの手順(8)として、記述のキーワードの条件整理について、 独学の初心者にも分かるように、解説していきます。

エスキスのどこかの段階で、記述に向き合わない場合、記述で行き詰ることが出てきますし、出題者の意図しないプランが出来上がる可能性が出てきます。
このタイミングで一度記述のキーワード出しをする習慣をつけてください。


要点記述問題をもう一度読む

要点記述で問われていることは、出題者の興味が大きいところですその要点記述をプランに反映させることは当然大事です。 逆に、要点記述で解答できないくらい反対のプランを作ってしまったら、おそらく大減点です。 条件整理の最後に要点記述問題を一読するのには、出題者の意図をもう一度汲み取り、 エスキス後の要点記述解答をスムーズにする目的があり、大変重要な意味があります。

上図のマーキングの例は、当サイトオリジナル長期課題①の問題文を抜粋しています。
画像をクリックすると、別ウィンドウで問題文全体をPDFで見ることができます。



キーワード出しの方法

具体的な事例をさきほどの要点記述問題でやってみます。
実際にエスキス用紙に書く例を下図の通りです。

まず、1つ目は、「オープンスペース」の計画について考慮したことです。
課題文を読むと、「このオープンスペースは、本施設のアプローチ空間として利用しても良い。」と書いてあること以外に、特にオープンスペースのことについての記載がないことから、利用者アプローチを想定している南側に配置するのが良いと想像できます。

2つ目は、「屋上庭園の計画」は、課題文に「日照を確保する」と指定があるので、南側に配置すべきであることをキーワードとして書き残しておくと良いです。

3つ目の「コンセプトルーム」は、設計条件の主文にのっとって、気軽に利用出来て世代間交流をするにはどうしたらよいかをプランを作る前にある程度作戦を立てておきます。



プランはキーワード優先で作成

この後に続く 具体的な室の配置は、ここで作業したキーワードを意識して行うことが大切です。
要点記述で問われていることは、採点者が確実に図面と要点を見比べて採点を行う ポイントとなるところなので、 要点記述で書くことで迷うようなことがあると、おそらく出題の意図からは外れています。

プランを作る段階で、ちゃんと要点記述で何を書くかの意識を持っていれば、 要点記述の計画の分野は、スラスラ書けます

逆に、要点記述で書くことに迷うようでは、おそらくプランも要点記述で問われていることができていないと思います。
きれいなプランが出来ても、採点上はマイナス評価になってしまうでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
このページでは、エスキスの手順(8)として、要点記述のキーワードの条件整理について、 独学の初心者にも分かるように、解説しました。
慣れてしまうと省略しがちなこの工程ですが、ランク3とならないために必要な作業となりますので、明日から実践してみてください。

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