計画の要点(記述)の書き方・コツ・テクニック

計画の要点(記述)の書き方テクニック

一級建築士設計製図試験で合格するのに、計画の要点(記述)の重要性が高まる中、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか?

ここでは、計画の要点(記述)の記述量がどうしても埋まらないという人のために、記述欄を埋めるコツや、ちょっとした裏技も紹介します。



簡潔に文章をまとめる

簡潔な文章で解答する必要があります。
だらだら長い文章で解答欄を埋めて、中身を読むと、1つのことしか語っていないという人が多く見受けられます。
これでは、何百枚の採点をする人を苛立たせるだけで印象も悪いです。
採点している人は、簡潔で分かりやすい解答を求めています

伝わりやすい文章の基本

簡潔に内容を伝える方法としておすすめなのが、「対象」+「理由」+「対応方法」という文章組立の基本を守ることです。

例えば、下記の2つの例を読んでみてください。 採点する立場だったら、良い例の方は、一瞬で内容が理解できますが、悪い例に書かれた内容が適切かどうか判断するのに少し時間がかかります。
設計者には、お施主様に分かりやすく説明する責務もある観点からも減点されてもおかしくありません。

【良い例】
多目的室は、景観に配慮して、2階北側に計画した。

【悪い例】
多目的室は、多くの人が利用するが、1階には本施設の目玉である図書室を配置したいため、2階に配置し、この部屋を訪れた人には、景色を楽しんでもらいたいため、北側に配置した。

印象の良い文章

図面の採点では、図面の印象点があるのではないかと言われることがある。
記述では、そのようなものはないと思いますが、パッと見で、汚い文字で書かれていたら、内容が微妙だったら思わずバツにしたくなることはあると思います。

計画の要点は、丁寧な文字で書いてください
きれいな文字というのは、突然書けるようにはならないですが、丁寧な文字であれば、今すぎに実践できると思います。



解答欄は全て埋める

記述の解答欄は、1つでも空欄があるとランク4になる可能性があるので、どんな難問が出題されたとしても、必ず何かは書いてください。

同様に、近年増加傾向にある記述解答欄に書く図の補足も必ず何かは書いてください。

また、解答欄を2行以上空けることは避けてください
4行あれば必ず3行以上埋める。
可能なら4行中4行 全て埋まっているのがベストです。

箇条書きで書く

もし、記述量足りなくなりそうな問題があったら、箇条書きで書くと、記述欄が普通に書くよりも増えます
例えば、4行の解答欄に、1つを2行使って書けば、2つの内容で4行全て埋まります。
普通に書くよりも、解答欄の白紙部分が増えますが、行全体が空欄にはなりにくいので印象が良く、ちょっとした裏技です。

エスキスで書く内容を決めておく

計画の要点が苦手な人は、エスキスでは記述のことを考えずに、記述の作業中に書く内容を考えている人が多いです。
逆に、計画の要点が得意な人は、エスキス中には、ある程度どのようなことを書くかキーワード出しくらいは出来ています。
これは、記述量を増やす王道な作戦です。

問われていることに全て答える

1つの問題に1つの問いとは限りません。
例えば、下の文章を読んでください。

多目的室の計画について、位置とした理由 及び 動線計画について工夫したこと。

これは、「位置とした理由」と「動線計画」について2つ聞かれています。
出題元としても、2つ聞いているので解答欄としても、やや多めに設けます。
解答欄が埋まらないときには、聞かれていることを全て答えているか見直しをしてください。

図面と整合させる

記述解答欄には、「省エネルギーに配慮して、屋上に太陽熱集熱パネルを計画した。」と書いておきながら、 断面図に太陽熱集熱パネルが描かれていなかったら図面と記述との不整合となり減点になります。

また、記述解答欄には、「全ての居室は、外気に面する窓を設けることで、自然通風と自然採光に配慮した。」と 書いておきながら、管理ゾーンの事務室が無窓居室だったりしたら不整合による減点になります。
こういうときは、「利用者の居室は、」としておけば減点はありません。

まとめ

いかがでしたか?
計画の要点(記述)の書き方のテクニックは理解できましたか?
作図の練習はたくさんする人が多いですが、記述の練習をたくさんする人は少ないので、差がつきやすいです。
みんなよりも記述のテクニックを多く身につけ、みんなよりも多く練習すれば、合格に一歩近づきますよ。

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