犬走り

犬走り

犬走り

軒下の建物の外周部に、雨水が建物に浸透しないように地盤面に土間コンクリートや石や砂利を設けたものをさします。
犬が通れるくらいの幅しかない道という意味合いから犬走りと呼ばれています。
昔は、石垣や堤防などと、堀などの溝との間にある細長い水平部分のことを犬走りと言っていたそうですが、時代と共に、その意味合いが変わってきているようです。
屋根に降り注ぐ雨水は、軒樋や竪樋を伝って地面に降りてきますが、昔の家はそのようなものはなく、屋根から直接地面に落ちてきていました。そうすると、その落ちてきた雨水がはねて、基礎や外壁が汚れる原因になっていました。
そこで、砂利などを敷いておけば、それを最小限に防げたということです。
もし建物周辺の表面が土の場合、雨水が落ちてきたとき、土が泥になって、建物を汚すことになります。
また、歩くと音がでる玉砂利を犬走りとして敷いておけば、泥棒さんが嫌がるので防犯上にもよいとされています。
他にも、住宅でよく採用される布基礎の場合、地中を伝って虫がはいってくるのを、最小限に防ぐという役割もありましたが、今は防湿土間を建物全面に施工したり、虫よけのシートを付けたり、いろいろな対策があり、犬走りで虫よけする必要はなくなりました。
いろいろ書きましたが、結論としては、現代の進化した住宅では犬走りは必要がないということです。

   

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