一級建築士製図 作図スピードアップ裏技テクニック

作図スピードアップの小技集

作図は3時間以内でとよく言われます。 最初は5時間以上かかるけど、 5~6回練習していいくうちに3.5時間くらいまでは時間短縮は可能だと思います。
でも、そこから3時間まで短縮するのが、けっこう苦労すると思います。
そんなあなたに、いくつかの作図スピードアップの小技を伝授するので、使えそうなものは真似してみてください。


消しゴムを使わない

「消しゴムを使わない」なんて、全然、小技でもなんでもないように思えると思いますが、 これを意識するだけで、だいぶ早くなります。
言い換えると、少々の書き損じは無視してすすめるということです。
よほどのことがない限り、一回思い切って消しゴムを使わず描いてみてください。
完成してみると、描いているときには気になったところも、たいしかミスではなかったと気づくことが多いです。
消しゴムを使うのは我慢して、最後に余った時間で修正することを心がけましょう。
そういう経験を積み重ねるうちに、消しゴムを使う頻度が最小限になり、全体の作図スピードアップにつながります。

道具を減らす

定規だけで4~5種類を使いこなす人や、シャープペンシルを3種類くらい使い分ける人がいますが、 道具を持ち替える時間がもったいないです。
三角定規はバンコの1個で最後までやりきり、シャープペンシルも0.5のBで最後まで書ききるのがよいと思います。

部分的にフリーハンドを活用する

全てフリーハンドで描く製図の達人が存在します。フリーハンドで描ける人は、だいたい2時間で作図できるようです。
それなりに訓練が必要できれいに書けるまで時間がかかるので、普通の人はやめておいた方がよいです。
でも、それほど訓練を必要とせずフリーハンドに切り替えられる部分もあります。 例えば、建具位置や断面図の梁などがそうです。 什器もほとんどフリーハンドで大丈夫です。
少しづつフリーハンドでも書けるものを増やしていくと作図スピードアップにつながります。


寸法線の端は小さな丸

実務の世界では、寸法線の端部を「/」で描く人がけっこういますが、一級建築士の製図試験においてはやめておきましょう。
小さな黒い丸にした方が、図面は好印象となります。
もし、どうしても作図の時間が確保できない事態になったときは、黒丸の中を塗りつぶさず小さな丸を描くだけでも良いです。

トイレのレイアウトは記憶する

慣れないうちは、トイレの便器や洗面をどうレイアウトするかや、多機能便所をどこに配置するかを迷います。
トイレは自分のパターンを決めておき、いつでも引き出せるようにしておきましょう。
たとえば、7m×7mの場合とか、4m×6mのときとか、どの大きさがきても見本を見ることなくかけるようにしておきましょう。

エスキス用紙に色を付ける

エスキス用紙をえんぴつだけで仕上った後に、少しだけマーカーで色をつけていきます。
まず窓ガラスの部分を水色マーカーで塗りましょう。
これで、壁の作図が一気にスピードアップします。
次に、PS、EPS、DSを紫マーカーで塗りましょう。これはよく見逃して書き漏れるのを防ぐためです。
次に、他よりも太い柱は鉛筆でいいので丸をつけておきましょう。作図しながらどの柱が太いかを考えていては作図で手が止まります。
次に、廊下を黄色マーカーで塗るか、鉛筆で薄くぬりましょう。
廊下の位置がはっきり認識できるようになり、内部の間仕切壁の作図が早くなります。
さらに、植栽を緑マーカーで塗ると、外構が分かりやすくなります。

窓はスパン全てとする

実際の建築設計をすると、開口部はスパン全てとすることは少なく、ある程度の袖壁を設けて開口部を計画します。
しかし、一級建築士製図試験においては、窓が必要であれば、スパン全てを開口部としましょう。
スパンの中途半端なところに開口とRC壁の境目を作ってしまうと、作図で苦労します。

包絡を気にしすぎない

「包絡」とは、交差した壁が一体的になるようにすることですが、包絡を気にしすぎると壁の交差部分で手が遅くなります。
気にしないで描いてみると、一気にスピードアップします。 特に外壁と間仕切壁の境目は気にしなくて良いです。
図面の印象は、包絡の有無はさほど影響しません。それよりも線の濃さ、図面密度、文字の読みやすさなどの方が大切です。

外周部の壁を早く書く裏技

外壁の開口部は、真ん中に太線を書き、1?空けて細線で窓枠を書いて3本線とするのが基本です。
この細線がめんどくさいです。私は、この窓枠を、RC壁部も含めて一気にまず書きました。
その後、ガラスの部分に中央の太線を書きます。最後に、RC壁部分を細線から太線に上書きで変えます。
なんか遅そうに思えるかもしれませんが、私はこれでかなりのスピードアップができました。
さらに時間を短縮したい人は、サッシの窓枠はなしでも良いです。採点者にどこが開口部なのかが伝わればOKです。

内部の間仕切壁は、まずは横線だけ

内部の間仕切壁の時間短縮のコツは、まずは横線だけを一気に書き、その後に縦線を一気に引くことです。
横線は図面の上から書いていきます。縦線は図面の左側から書いていきます。

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