一級建築士製図 過去問の敷地と周辺条件

敷地及び周辺条件の傾向

「敷地、及び周辺環境」は、重要な内容が書かれていますが、エスキスに入ってしまうと、敷地図は見ると思いますが、文字情報は、読み返すことがあまりないので、重要な内容があれば、必ずマーカーするなり、エスキス用紙に転記するなりしてください。

敷地図を見た時に、真っ先に確認してほしいのは、「方位」です。 ほとんどの場合が、上が真北に設定されていますが、たまに方位が45度ふれている場合があります。

そして、敷地の方角ごとに、肯定的環境なのか、否定的環境なのかを判断し、〇や△など、印をつけておきましょう。


敷地形状と大きさ

2012年から2016年の5年間は、50m×35m(36m)の横長となっており、 この傾向が続くと思われていたが、2017年、2018年は、その傾向から外れて、 横54m、52mと横幅が大きくなっている。
横50mの場合、7m×6スパン、もしくは6m×7スパンで考えるのが基本でしたが、 その考え方を揺さぶって、対応力を試されているのかもしれません。
今後は、敷地内の建築可能範囲の考え方と、その中でのスパン割りの決め方を十分に学んでおかないと、合格は難しい。

また、2012年以降は縦長敷地や変形敷地などの特殊な敷地形状では出題されていないため、そろそろ出題されてもおかしくないと思っています。

年度 課題 形状 道路
2003 保育所のある複合施設 横長 50m 37m 2面
2004 宿泊機能のある「ものつくり」体験施設 横長 52m 38m 2面
2005 防災学習のできるコミュニティ施設 横長 52m 45m 2面
2006 市街地に建つ診療所等のある集合住宅 縦長 35m 46m 2面
2007 子育て支援施設のあるコミュニティセンター 横長 50m 33m 3面
2008 ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設 横長 50m 30m 3面
2009 貸事務所ビル 変形 40m 30m
40m
3面
2010 小都市に建つ美術館 横長 45m 35m 3面
2011 介護老人保健施設 縦長 35m 38m 2面
2012 地域図書館 横長 50m 35m 2面
2013 大学のセミナーハウス 横長 50m 35m 1面
2014 温浴施設のある「道の駅」 横長 50m 36m 3面
2015 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅 横長 50m 35m 2面
2016 子供・子育て支援センター 横長 50m 36m 2面
2017 小規模なリゾートホテル 横長 54m 42m 1面
2018 健康づくりのためのスポーツ施設 横長 52m 32m 4面

建ぺい率

建ぺい率を超えた設計をしてしまった場合、おそらく一発ランク4となるでしょう。
一番気を遣うべき設計条件の1つと考えてよいです。
課題の読み取り時には、一番目立つマーカーで印をつけたうえで、建ぺい率から最大どれだけの建築面積とすることができるか計算して敷地図に書いておくと良いでしょう。

60%のときは大変厳しく、それを超えれば、ほぼ検討する必要がなかったですが、平成30年の70%は、敷地が大きく、横7m×6スパン、縦7m×4スパンの定番グリットが建ぺい率アウトという設定で、多くの人がこれで不合格になりました。
今後は、建ぺい率に関わらず、毎回チェックする習慣をつけておくことが重要です。

ちなみに、建ぺい率と同時に容積率も指定されるが、今までは延床面積の条件の方が厳しいため、影響することはなかった。

年度 課題 建蔽率
2003 保育所のある複合施設 80%
2004 宿泊機能のある「ものつくり」体験施設 60%
2005 防災学習のできるコミュニティ施設 80%
2006 市街地に建つ診療所等のある集合住宅 80%
2007 子育て支援施設のあるコミュニティセンター 70%
2008 ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設 90%
2009 貸事務所ビル 90%
2010 小都市に建つ美術館 90%
2011 介護老人保健施設 80%
2012 地域図書館 70%
2013 大学のセミナーハウス 60%
2014 温浴施設のある「道の駅」 70%
2015 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅 90%
2016 子供・子育て支援センター 70%
2017 小規模なリゾートホテル 60%
2018 健康づくりのためのスポーツ施設 70%

屋根形状

「敷地、及び周辺条件」の中に、屋根形状が指定される場合があるので注意が必要です。 勾配屋根の指定を見逃して陸屋根にしてしまったときの減点の大きさは半端ないです。 もしかしたら一発ランク4の可能性さえあります。

指定されるのは、郊外に建つ建物で、周辺の景観となじむように配慮する場合が多く、課題発表の内容により、勾配屋根の指定があるかどうかの予想はできる。

もし、試験本番で、屋根形状の指定が無い場合、陸屋根を選択してください。 陸屋根にしておけば、屋上に、キュービクル、空冷ヒートパンプチラーユニット、太陽熱集熱パネル、太陽光パネル等、設備がいろいろ置けるので敷地の有効活用ができるからです。 もし勾配屋根としたら、これらをどこに置くか頭を悩ませます。

年度 課題 屋根形状
2003 保育所のある複合施設 指定なし
2004 宿泊機能のある「ものつくり」体験施設 勾配屋根
2005 防災学習のできるコミュニティ施設 指定なし
2006 市街地に建つ診療所等のある集合住宅 指定なし
2007 子育て支援施設のあるコミュニティセンター 指定なし
2008 ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設 指定なし
2009 貸事務所ビル 指定なし
2010 小都市に建つ美術館 指定なし
2011 介護老人保健施設 指定なし
2012 地域図書館 指定なし
2013 大学のセミナーハウス 勾配屋根
2014 温浴施設のある「道の駅」 勾配屋根
2015 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅 指定なし
2016 子供・子育て支援センター 指定なし
2017 小規模なリゾートホテル 勾配屋根
2018 健康づくりのためのスポーツ施設 指定なし

敷地の周辺環境

敷地の周辺環境を読み取る上で、まず大切なのが、アプローチ設定です。 敷地の条件と周辺環境から想像して、どこに建物の出入口を設けるのが良いのか、検討しましょう。

基本的には、歩道付のメイン道路からのアプローチが良いですが、課題によっては、道幅の狭い遊歩道の方が人通りが多い場合は、そちらをメインアプローチにした方が良い場合もあります。

また、道路に「駅まで200m」などの表記があれば、そちらから人通りが多いことが想像できるので考慮する必要があります。

年度 課題 西
2003 保育所のある複合施設 公園 道路18m 道路18m 駐車場
2004 宿泊機能のある「ものつくり」体験施設 遊歩道3m 道路12m 町家 町家
2005 防災学習のできるコミュニティ施設 道路15m 道路8m 公園 消防署
2006 市街地に建つ診療所等のある集合住宅 道路15m 道路12m 商業施設 集合住宅
2007 子育て支援施設のあるコミュニティセンター 遊歩道6m 道路18m 駐車場 道路18m
2008 ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設 道路20m 商業施設 道路12m ペデストリアンデッキ
2009 貸事務所ビル 道路8m 道路18m 集合住宅 道路8m
2010 小都市に建つ美術館 遊歩道4m 道路16m 道路8m 公園
2011 介護老人保健施設 公園 病院 道路8m 道路18m
2012 地域図書館 道路16m 公園 道路16m 公園
2013 大学のセミナーハウス 道路12m 樹林 樹林 保養所
2014 温浴施設のある「道の駅」 渓流 駐車場 公園 駐車場
2015 市街地に建つデイサービス付き高齢者向け集合住宅 公園 道路18m 歩専道路8m 公園
2016 子供・子育て支援センター 公園 道路16m 道路16m 小学校
2017 小規模なリゾートホテル 道路10m 樹林 駐車場
2018 健康づくりのためのスポーツ施設 歩専道路5m 駐車場 道路12m 桜並木

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