一級建築士製図エスキス駐輪場の配置テクニック
一級建築士製図試験において、駐輪場の配置に迷うことはありませんか?
このページでは、駐輪場の配置テクニックや裏技をまとめて紹介したいと思います。
駐輪場は、駐車場や広場と比べて、軽視されがちで、あまり注目されないかもしれませんが、それだけに、配置計画で差がつくポイントにもなる可能性があるので注意が必要です。
駐輪スペースは、指定がない場合、基本「0.5m×2m」を確保してください。
それとは別に、通路2mの確保が必要です。
駐車場と同様に、並列配置と対面配置があり、敷地内に計画できるスペースの都合により、どちらかを選択する。
2段式で要求される場合もあり、その場合は、スペースが半分で済むので課題文を注意して読み取る必要がある。
駐車場がの出入口は横断歩道から5m以内は計画できないことから、建物の主出入口の交差点と反対側に駐車場、交差点側に駐輪場を計画することが多くなります。
ただし、交差点側に、オープンスペースや屋外庭園などの外部施設を設ける場合は、交差点と反対側に駐車場と駐輪場を両方計画する必要があるので、配置方法に工夫が必要です。
駐輪場の計画台数が20台までは、配置できる場所、あとでもいくらでも見つけられると思いますが、20台を超えると、駐車場の配置計画と合わせて、ある程度確定しておかないと、後で苦しくなります。
駐輪場は道路側に計画するのが鉄則だと思いますが、「道路側のへりあきを確保したい」「駐車場や広場でスペースがない」等、どうしても道路側に計画するのが難しい場合は、主出入口からは離れたところになりますが、下図のようなスペースでも検討してみてください。
知っていないと思いつかないちょっとした裏技です。
建物内部の計画を優先するのが原則なので、へりあき寸法を確保できない場合もあります。
そのようなときは、ピロティ駐輪場を検討してください。
ピロティにするのは、1グリット全てとする必要はなく、駐輪スペースのみの2m、もしくは通路を合わせた4mのみのピロティでかまいません。
過去問では、平成15年の「保育所のある複合施設」で、200㎡以上の屋内駐輪場が出題されました。
200㎡以上と大きい要求のため、標準解答例2つ共 5グリット使用した大きな空間となっています。
配置については、どちらの標準解答例も交差点に面した部分にしております。
課題の敷地図の交差点側に「駅まで100m」の表記があり、交差点側から自転車の利用者が多く訪れることが想像できることから、交差点側の角に屋内駐輪場を計画すべきだったのでしょう。
これは、課題によって違いますが、自転車の利用者がどちらの方角からやってくるのかを敷地条件から読み取り、一番利用しやすい場所に配置するようにしましょう。
屋内駐輪場では、その管理についても重要なポイントになります。
例えば、平成15年の課題では、屋内駐輪場とは別で、「管理人室」という要求室がありました。
これは、屋内駐輪場専用としての管理人室の要求だったので、標準解答例を見ると、屋内駐輪場の出入口付近に計画してます。
もし、屋内駐輪場の特記事項に、「カウンター」、「守衛室」、「管理人室」等、管理を匂わせるようなものがあれば、人の出入りを管理できるよう駐輪場の出入口付近に配置するようにしてください。
また、屋内駐輪場の注意点として、柱を避けて配置する必要があることに注意が必要です。
7m×7mグリットの場合、7mのスペースが使えるのではなく、柱の寸法を除いた6.2m(7m-0.8m)のスペースしかないということに注意してください。
これは、作図していると良く分かるのですが、エスキス中に、計算だけでスペースを確認しているとミスに陥りやすいです。
いかがでしたか?
このページでは、駐輪場の配置テクニックや裏技をまとめて紹介しました。
駐輪場の配置方法のテクニックが身についたと思います。
今後、エスキスで駐輪場の配置で迷ったらいつでもこのページを見れるようにブックマークしておいてくださいね。