一級建築士製図エスキス 部屋(要求室)の大きさで減点を回避するテクニック

部屋の大きさでの減点回避テクニック

エスキスの検討を進めると、どうしても陥りがちなのが、部屋の大きさへのこだわりです。
適宜となっているのに、自分の想定した面積に固着していませんか?
約200㎡の要求に対して、210㎡となったので、なんとか200㎡にしようとしていませんか?
どちらも採点上 ほぼ影響のない無駄な行為です。
ここでは、部屋の大きさで減点されるのを防ぐテクニックや裏技を学びます。


適宜の面積調整は最後

要求室で、面積が適宜になっているものは、自分で使い方や什器の内容を見て大きさを決めると思いますが、たとえ、出題元の想定よりも小さくプランニングされていても減点は小さいと思います。
スケール感ある什器が納まっていれば、もしかしたら減点すらないかもしれません。

そのため、適宜となっている小さめの部屋の配置は、エスキスのプランニングでも最後の検討とします。
余ったところに適当に配置していく感覚で問題ありません。

面積は、プラスマイナス10%

「約〇〇㎡」等のように、部屋の大きさが「約」で指定されている場合、プラスマイナス10%に納めれば、減点はないと言われています。

例えば、約100㎡と指定された場合は、90~110㎡の中に納めるのがベストです。
この例の場合、90㎡未満のように、面積が足りていない側の減点は多少あるでしょうが、112㎡のように、若干面積オーバーなのは減点されないとも言われていますので多少の面積オーバーは気にせず進めましょう。



面積がオーバーしすぎる場合

約100㎡を要求されているのに、120㎡となってしまった場合、120㎡のままで大丈夫と思いますが、どうしても気になる場合は、部屋の一部を別のものに置換えて面積を減らすこともできます。

例えば、「バルコニー」窓際を1.5m、もしくは2mセットバックさせて、バルコニーとします。そうすればバルコニーの面積分を床面積から減分できます。

もしくは、一部を「倉庫」にすることも良いテクニックです。
ただし、倉庫に変更した後も、部屋自体が矩形となることが前提です。もし、倉庫に一部を変更することにより部屋が矩形でなくなる場合は、やらない方がましです。




面積が足りない場合の裏技

面積が足りない場合は、特記にある「収納」などを付け足して面積を増やします
もし特記になくても、「収納」を追加しても良いと思います。



持出架構(キャンチ)を追加する奥の手

キャンチ、オーバーハング等、いろいろな言葉で言われますが、2mまでであれば、柱がなくても持出架構として成立するので、付け足しちゃいましょう。
これは、かなり苦し紛れに見えてしまうので、最後の手段です。



まとめ

いかがでしたか?
このページでは、部屋の大きさで減点されるのを防ぐテクニックや裏技を学びました。
たとえ、最後の10分で大きな面積調整が必要になった場合の緊急対応としても使えるテクニックだと思います。
面積調整で悩むのは時間がもったいないです。
明日から細かい面積で悩むのはやめにしましょう。

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