石組み

石組み

石組み

英語で、「stone arrangement」「rock work」。
庭園において、自然石の石形、石目、色合いなどを考慮して、美的にあるいは様式的に石を組み合わせ配置すること。
石組みは、庭園の景趣になる。
その歴史は古く、平安京神泉苑においても石組みを行ったことが記録されている。
平安時代に書かれたもので、世界最古の庭園書でもある「作庭記」には、「石を立てる」と表現されており、 その中で、その石の立て方を、大海、大河、山河、池沼、葦手(あしで)の5つで紹介している。
基本的な石組みを紹介します。

三尊石組
仏教の三尊仏を表した3個の立石で構成し、もっとも基本的な石組みです。
中央に背の高い主石(中尊石)を左右に主石(中尊石)よりも低い添石(脇侍石)を配した構成で、仏像の三尊仏のように見えます。
背の低い石を組み合わせた形式のものを品文字石組と呼ぶこともあります。

七五三石組
龍安寺庭園が有名で知られている。
中国で古来から信じられてきた陽の数、奇数の代表的数字、七・五・三という吉数の石を用いて石組みとするもの。

蓬莱石組
中国の道教、神仙思想からきたもので、鋭い形の大きな石を立てて、絶壁を表現する。
人が簡単には近づけないということを表現しています。

連山石組
連なる山岳を象徴して大きさの違う石を組み合わせて配置する石組。
庭園の主景というよりも、背景として組まれる例が多い。

亀島・鶴島
蓬莱思想で、長寿延年を祈願するため作られた。
亀島・鶴島共に石だけで組む場合と島にする場合がある。
抽象的に用いて表すものが多く、一見しただけでは、亀とか鶴とかは分からないものが多いです。
亀島は「亀頭石」「亀脚石」「亀甲石」「亀尾石」などで、鶴島は「鶴首石」や「羽石」によって表現される。

洞窟石組
その名の通り、洞窟を表現したもので、仙人の住むという石室や、波の激しい海岸等に口を開いた神秘的な洞窟を表現したもの。

滝石組
庭園内の石組みの上に水を落とす景色を造ったもので、金閣寺や天龍寺にあるものが有名。
深山幽谷の雰囲気を感じさせる石組みになっている。
枯山水庭園など、当初から水を落とさない象徴的な滝は「枯滝石組」という。

   

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