建築作品予想問題(減築)

愛農学園農業高等学校本館

設計者 野沢正光建築工房 山辺構造設計事務所
所在地 三重県伊賀市
施設概要 耐震的に危険と判明した小学校の校舎を、「減築」により耐震化
受賞履歴 耐震改修優秀建築賞(2014年)
三重県建築賞一般部門会長賞(2014年)
重要キーワード 減築



当初は耐震的に危険と判明し、解体して、木造校舎をイチから作る建替の予定であった。
もともとは、RC造3階建て延べ1500㎡ほどの校舎があった。
築46年で、サッシは腐食し開閉もままならない状態であった。

解体は大量の廃棄物を生み、CO2発生を伴うことともなることと、卒業生の思い出の校舎を壊すことへの反発もあり、 上階一層分を「減築」し耐震改修し、躯体を存置させ改修により快適で今日的性能を持つ校舎とすることになった。

耐震化は3階のとりのぞきのほかには、1階に3枚の耐力壁の追加設置、構造スリットによる腰壁と柱の分離だけである。
躯体には外断熱化し、屋根を新設、夏の直射を阻む庇を設けるなど負荷を軽減する手だてを打つ。
屋根には太陽電池で駆動する太陽熱集熱換気システム(OMソーラーシステム)を搭載、暖かい新鮮空気を教室内に導く。

耐震性と快適性をともに改修する今回のプロジェクトは既存躯体を使い、コストを縮減する中で可能となった。
晴天時、室内はエネルギーゼロで快適な室温と空気質を維持している。

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