一級建築士製図 壁補助線を早く作図するテクニック
第1段階で、面積表、柱通りの通り芯(補助線)、寸法線、柱の作図が完了したら、次の工程は、壁補助線となります。
壁補助線は、平面図全ての補助線を、15分以内を目標で仕上げましょう。
壁補助線とは、内部の壁心に補助線を書いておき、建具の位置に目印を付けておきます。
建具の位置に目印というのは、開口部の真ん中に長い線、開口部の両サイド(壁との境目)に短い線を書いておくことです。
この建具の線は、補助線ではないので、濃く描いておきましょう。
この建具の位置に目印を付けるのは、総合資格独特の教え方で、日建学院では壁心の補助線のみで、建具の位置の目印を付けるように指導する人は少ないようですが
私は、目印を付ける方がやりやすいと思います。
壁補助線の書く順番をある程度決めておいた方がスムーズに作図できます。
おすすめは、1階、2階、3階 それぞれをまとめて仕上げた方がよく、
書き順は、左上から右に書いていき、次に左下から右に書いていきます。
最後に、外周建具位置の目印を入れます。
この工程で平行定規を使うと、15分で終わらせるのが困難です。
小さい定規とフリーハンドの組み合わせをおすすめします。
小さい定規のおすすめは、柔らかいテンプレートです。
大きさは20cm×10cm程度のものがおすすめですが、小さめのテンプレートであればなんでもよいと思います。
長めの補助線はテンプレートを使って線を引き、短い線はフリーハンドで描きます。
開口の目印はもちろんフリーハンドです。
一度補助線を書くことで慣れてしまえば、とても考えられないことですが、
ものすごいスピードで作図する人の中には、この壁の補助線を書くという工程を飛ばして、
いきなり壁を濃くゴリゴリ書いていく人もいます。これを極めれば、余裕で2時間30分の作図が可能です。
予備校の長期に通うと、そういう強者がウヨウヨいますので、2度目や3度目の挑戦で時間的に余裕がある人は、一度試してみてはどうでしょうか。
短期の方は、セオリー通り、壁の補助線は描いた方がいいと思います。
柱通りの補助線と壁芯の補助線が、入り混じって、どこが壁なのか分からなくなることがあります。
慣れれば気にならなくなると思いますが、どうしても気になる方は、柱通りの補助線を、極限まで薄く描くと良いです。
補助線を引くときに、シャープペンシルの重みでけで書く線の薄さで柱通りを表現し、壁芯は、やや濃い目に書きます。
壁芯の補助線は、最後まで消さないので、最終的な仕上がりとしては、壁が3重線になりますが、意外と気にならないものです。
勇気を出して壁芯は濃い目の補助線としましょう。