一級建築士製図エスキスのプランニング テクニック

手順(14)プランニング

エスキス手順(14)のプランニングは、手順(12)で検討したゾーニングに、所要室を追加していく作業をします。
この作業で不都合が生じたら、再度 グリットの変更、コア位置の変更などの柔軟な対応が必要になってきます。
室の配置のコツや、グルーピングなど重要なプランニングテクニックがあるので、このページを読んで必ず習得しましょう。


プランニング(1階)

決めたゾーニング内に、所要室を入れていきます。
1階の場合は、エントランス(風除室)とコアの位置を再確認し、まずは、利用者の入退館管理が出来る位置に、事務室を配置しましょう。
第一候補は、出入口からすぐの場所です。これだけでセキュリティに配慮した建物としてアピール可能です。

次に、利用者の所要室を配置していきます。
ここは、パズル的な要素が大きいですが、ちょっとしたコツがあります。
大きい部屋は奥へ配置するようにします。
下図の例を見ると、100㎡の2コマ使う室は、全て奥に追いやっているのが分かると思います。
手順としては、「ラウンジ」「カフェ」「コンセプトルーム」の3つを最初に決めて、 「便所」「ショップ」「ギャラリー」は後から決めています。

「ギャラリー」の約70㎡というのは、ちょっとしたヒントになります。
7m×7mグリットを2マス使ったときに、廊下を除外したら約70㎡になると覚えておきましょう。
これを奥に配置すると、プランニングが難しくなります。

1階の最後に、管理ゾーンの事務室以外のプランニングをします
管理ゾーンは、少々スペースが狭くても、適宜の部屋が多いので、無理やり押し込んででもプランニングをやりきります。 

まずは大きい面積を持つ設備機械室です。
設備機械室がある場合、機器の更新に配慮して、サービス用駐車場から近い位置に設備機械室を配置します。
ただし、難しい場合は、管理ゾーンの奥の外壁際に配置します。
外部扉を描いて、外から機器の更新ができることがアピール出来たら減点はありません。

他の管理系の所要室は細かい部屋ばかりなので、2m幅の廊下位置を決めて、残りの管理ゾーンの室を配置していきます。
管理ゾーン内のプランニングのコツは、管理廊下を先に決めてしまうことです



プランニング(2階)

2階は、ゾーニングの検討時に、図書室と多目的ホールの配置を、ほぼほぼ決めているので、 残りの「会議室(約100㎡)」「児童図書室(約70㎡)」「読書室(約70㎡)」「図書作業室(約50㎡)」を配置していきます。

まず、図書作業室は、サービス用EVと図書室との動線を考慮する必要があるので、一番西側の端に配置します。

利用者コアのある2階ホールを境目に、東側を共用ゾーン、西側を図書館部門としたいので、 多目的ホールの北側は、会議室を配置します。
そのため、児童図書室と読書室の配置も自動的に場所が決まってきます。

2階ホールは、利用者コア付近に1コマ(約50㎡)は確保するようにしましょう。 
ホールが狭いと空間構成の減点があります。



プランニング(3階)

3階は、階別ゾーニングで、生涯学習部門をまとめて配置します。
ここでの注意点は、教室は2室、サークル室は3室計画する必要がありますが、それぞれまとめて計画するのが利用者の分かりやすさ(使いやすさ)に対する配慮として必要です。
総合資格では、グルーピングと呼んでいるようですが、少し離して2室を配置すると、総合資格の採点基準でも減点対象になっています。 
おそらく、本試験においても減点対象になると思われます。




まとめ

いかがでしたか?
エスキス手順(14)のプランニングは、手順(12)で検討したゾーニングに、所要室を追加していく作業をしました。
室の配置を行うコツやグルーピングなどの重要テクニックはマスターできそうですか?
繰り返し練習すれば必ず身につく内容なので頑張ってください。



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