1級建築士 設計製図試験で必要な製図用具
一級建築士の学科試験が終わった一週間後から製図の授業が始まります。しかもいきなり製図実習があります。
つまり、一週間で製図道具一式を買い揃える必要があります。
シャープペンや消しゴムなどは、どこの文房具屋さんでも売っていますが、平行定規や製図用具などは、都会の大規模な文房具屋さんにしか売っていません。そのため、多くの人はネット購入となるわけですが、これらの製図道具はこの一週間で一気に注文が入る為、ものによっては在庫がきれて納品が2週間後ということもありえます。
できれば合格する前から、製図用具についてはある程度予備知識を持っておいた方が、良いでしょう。
平行定規とは、別名 製図板とも呼びますが、平行に動く定規がついているので、三角定規と組み合わせて、横と縦の線が短時間で書くことが可能になる製図道具の中でも必須アイテムです。
私の職場で過去に平行定規なしで試験を受けて一発合格した人がいるが、それ以外では、多くの受験生を見てきたが、一人として平行定規なしで戦った人は見ていない。フリーハンドで挑むつもりでもあった方がよいと思う。
また、一級建築士の試験会場で使う平行定規は、自分が新品で買ったもので挑んでください。平行定規は、すごく壊れやすいので、中古で買うと、壊れやすい可能性があります。
ただし、総合資格などの予備校で平行定規を保管しておくことを許してもらえる場合は、中古を1個買って、もしくは人から譲ってもらって、中古を置いておきましょう。間違っても試験で使う新品を置いてはダメですよ。予備校の保管場所は他の平行定規と当たるので壊れやすい環境にあります。重い平行定規を持ち歩かなくて良いのは、かなり楽です。東京や大阪などの都会の地下鉄の満員電車で、平行定規を持っていると、かなり邪魔で周りにも迷惑かけるので気を遣います。最悪の場合、押されて壊れる可能性さえあります。
平行定規は、安いもので2万円前後、高いもので3万円前後です。個人的には、コクヨを一番長く愛用していたこともあり、コクヨをオススメしたいが、ムトーの平行定規も評判が良く、一番使いやすかった印象です。
平行定規については、別の記事で特集します。
一級建築士製図試験用A2平行定規の比較
一級建築士 製図試験の受験者の半分以上、もしかしたら7~8割くらいの人が使っているであろう道具です。
見ての通り、大きめの三角定規と丸とか四角のテンプレートがくっついたものです。
このバンコのテンプレート以外の定規やテンプレートは使わないという人もけっこういます。
つまみもついているのも使いやすいポイントです。
自分が気に入っていたのは、分厚いことです。柱を描く時の安定感がすごいです。このバンコのテンプレートを使って柱を描くと、柱を
描く格段にスピードが上がります。このバンコのテンプレートの四角でで勢いよく丸を描くと、丸を描いたつもりが四角になるという不思議な感覚も味わえます。
さらに、50mまで対応した1/200スケールもついているので、これを持っていれば、1/200の三角スケールも不要です。
三角定規については別の記事で特集します。
一級建築士 製図試験におすすめの三角定規3選
シャープペンシルは、製図用のものを準備してください。これは人により好みがありますが、持ち手の太さや質感、全体の重さなどが重要な判断材料かと思います。
製図用というのは、定規やテンプレートでの線が引きやすいようにペン先が長く、筆圧がかかってもペン先がひっこまないようになっています。
最終的には1本に決めて欲しいですが、その1本については、本番では落としたり不調になることを想定して、同じものを2本準備しておきましょう。
また、記述やエスキスについては製図用にこだわる必要はありませんので、自分が使いやすいシャープペンシルを別で用意するのもおすすめです。
一級建築士 製図試験におすすめの製図用シャープペンシル
シャープペンシルの芯は、3H~4Bなど、幅広い濃さの種類があるが、
普通はBを使えば良い図面が書けます。
ただし、筆圧が極端に薄い人は2Bにしてもよいでしょう。
筆圧が強い人が2Bを使うと、線種のコントロールが難しいのと、図面が汚れやすくて扱いずらいので、注意が必要です。
一級建築士 製図試験におすすめの製図用シャープペンシルの芯
蛍光ペンは、課題文に塗ることにより情報を整理します。
予備校や各個人により使う色は違いますが、5色程度用意しておけば大丈夫です。
一級建築士 製図試験におすすめの蛍光ペン
電卓は、普段から使っている使い慣れたものがあれば、それでよいですが、プログラム機能がついた高機能なものは持込禁止なので注意が必要です。
一級建築士 製図試験におすすめの電卓
製図で実線を描くのに使用するテンプレートは、バンコの三角定規1つでOKですが、内部の間仕切の補助線を描くためと、円指定の円を描くのに別でテンプレートを準備しておくと便利です。
一級建築士 製図試験におすすめのテンプレート
製図をすすめると、どうしても消しゴムのカスやシャープペンシルのクズが図面の上にたまり、ほっておくと図面の上をどんどん汚していく。
そこで、たまに はけを使って製図板から はらってあげると図面をきれいに保てます。
はけを使わずに、手ではらうと手の汚れが図面につく恐れがありますし、口で吹くと、つばが図面に飛び図面を汚す可能性があります。
合間合間に、はけを利用することをおすすめします。
一級建築士 製図試験におすすめの「はけ・ブラシ」
製図板に製図用紙を固定するために必要です。
マグネット製図板であればステンレスプレートで固定することもできますが、
途中でずれることもあり、ドラフティングテープを使って固定した方が安心です。
おすすめの製図用ドラフティングテープ
三角定規の裏に貼る円形の小さなアルミ板のことです。
フローティングディスクを貼った定規は用紙との接地面が減るため、
滑りが良くなるとともに、図面の汚れも軽減します。
おすすめのフローティングディスク
45cmの三角定規があると、柱スパンの補助線をA2用紙の上から下まで一気に引くことができます。
作図時間の短縮に貢献する製図道具です。
おすすめの45cm三角定規
三角スケールは、三角形の断面をしていて、各面に計6種類の縮尺の目盛りが刻まれている物差しのことで、1本で複数の縮尺の計測ができるものです。
一級建築士の製図試験においては、1/200と1/400が必要となります。
購入する際には、この2つの縮尺が含まれているかを確認してください。
長さとしては、15㎝と30cmの2つがあると便利です。
ただし、バンコの三角定規にも30cmの1/200がついているので、それを利用すれば、30cmの三角スケールを使うことはなく、15cmの三角スケールのみで大丈夫です。
おすすめの三角スケール
図面の修正の際に、他の部分を消さずに必要なところのみを消すための用具で
マグネット対応の製図板の場合、マグネット対応にしておくと使い勝手が良い。
おすすめの字消し板
任意の角度の直線を正確に描ける定規のことで、勾配定規があれば、さまざまな角度の線がひけるので、勾配屋根を描くときに便利です。
逆に勾配屋根がない課題では使う場面がありません。
おすすめの勾配定規
文房具屋さんに行くと、いろいろな種類の消しゴムがあって迷いますが、
消しゴムは、消し心地や消しカスがまとまるタイプとそうでないもの、どちらが良いわけではなくて、好みが分かれます。いくつか買って実際に試してみて、自分が使いやすいと思ったものを購入しましょう。
おすすめの消しゴム
ホルダー型の消しゴムを持っていると、細かいところを消すときに、字消し板よりも消しやすい場面があります。
おすすめのペン型ホルダー付消しゴム